象牙と日本文化は深いつながり

「象牙と日本文化は深いつながり」

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|はじめに

年配のご婦人がさりげなく普段使いで象牙のネックレスを身に着けていらっしゃいました。白でもなくベージュでもなく「アイボリー」そのものの色合いが歳月を重ねたご婦人にぴったりでした。今回のコラムでは日本文化と関わりが深い象牙製品についてまとめてみました。

|茶道具に使われている象牙

安土桃山時代、千利休により完成されたというわび茶の世界から長く続いている文化「茶道」でも象牙製品が使われています。

◆茶合(さごう)
お茶の葉をはかって、急須に入れる道具で通常は長さ12~15㎝くらいのものです。
材料は象牙や竹のほか、金属、木などもあります。

◆菓子箸
菓子を取り分けるお箸のことです。菓子鉢にのった菓子が供されるとき、使用されます。象牙や竹の箸が使用されることが多いようです。

◆茶杓
抹茶を容器(茶器)からすくって茶碗に入れるための匙のことです。
chasaji

|着物にも象牙製品

着物でのアクセサリーといえるのが帯留です。帯留ひとつで雰囲気が変わるので、シックな装いに華やかさが欲しいときや上品さを出したいときには象牙の帯留でバリエーションを出すことができます。精巧な手彫りの技術で象られた、象牙の帯留は、装いをランクアップしてくれる和のアクセサリーです。
象牙帯留め 桜井広晴作
※帯留はshop象牙.comから購入することができす。 写真 象牙根付師 桜井広晴作
http://shop.zouge.com/products/list.php?category_id=17

|麻雀牌も高級なものは象牙

麻雀といえば今ではオンライン麻雀が一番身近なのかもしれませんが、遊びの一つとしては長い歴史があり、古くは雅培(ヤーペイ)という名で宋王朝時代には始まっていたようです。麻雀牌に似た木製や象牙のカードを使用しており、すでにこのころには象牙が使用されていたことがわかります。
象牙牌の特徴にはいくつかありますが、まず、牙が成長する過程で作られる年輪のような薄い縞模様があること、そして手彫りであること、さらには象牙特有の黄ばみがあることがあげられるでしょう。昔、おじいさんが使っていたな…そんなご自宅に眠っている麻雀牌はもしかしたら高価な象牙製のものかもしれません。

|まとめ

茶道・アクセサリー・遊びのそれぞれの面で象牙がかかわってきたことがわかります。文化の継承が簡単な事ではない現代ですが、絶えることなく続いてほしいものです。

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